2014年09月19日

ロシアへの旅(その7)








サンクトペテルブルクの二日目は世界遺産になっているピョートル 大帝の
夏の宮殿“ペテルゴーフ”に足を延ばすことにした。エルミタージュ美術館前
のネヴァ川の船着き場から高速船で30分、往復1100ルーブルがかかる。
雲が垂れ込めた河口フィンランド湾に出ての左90度方向の岸に向かった。

船を降りるとすぐにゲートがあり入園料450ルーブルを払い庭園内に 入った。
ピョートル大帝が北方戦争に勝利し、それを機に国威を内外に示す宮殿をという
ことで1714年着工、大帝が亡くなる2年前の1723年に完成した。
第二次大戦でドイツ軍に破壊されたが、見事に修復されている。
後に見たイサク聖堂も血の上の救世主教会も戦争時の大ダメージから復活している。

巨額の財と時間、知恵をかけたものは永遠に受け継がれていく。
国に留まらず世界の宝として、当時の芸術性、精神性が永久に残されていくこと
が素晴らしい。

庭園内に入り真っ直ぐに運河沿いを歩いていくと大宮殿が見えてく る。
宮殿手前の段々状にあるテラスに大滝と言う水の庭園があり、金色に輝く数々の銅像
が置かれている。11時に突然音楽が流れ、大噴水ショーが始まった。す、凄すぎる!
当時、ロシアの国威を見せつけるには充分だったであろう。
大滝下の公園には150以上もの趣向を凝らした噴水がある。それらは“アダム”、
“イヴ”、“ピラミッド”、“太陽”などと名付けられている。“いたずらの噴水”
は面白い。ベンチに腰掛けると突然噴水、知らずに掛けた人は水浸しになるというものだ。

噴水に使われている水は、いったん上の庭園まで引き上げられ、
その高低差の圧が利用されている。ただ水を噴き上げているだけでなく、
吹き出しノズルに動きもある。
これら仕掛けも含め当時のままに噴水が健在していることが素晴らしい。
この日、大宮殿中には休館日で見ることができなかったが、
下に広がる公園だけでも充分だ。死ぬまでに一度は見ておきたい“ペテルゴーフ”である。
(つづく)

  


Posted by Qさん 大魔人 at 01:06Comments(0)