2016年05月26日

オスプレイ搭乗記(その2)



米軍キャンプ富士から飛ぶ、まずはその中に入るため、予め申し込 んでおいた
人間かの確認のため免許証の提示を求められた。
中に入るとそこはアメリカ。米軍の面々が通訳つきで迎えてくれた。

まずはオスプレイへの搭乗についての説明がフィンリー大佐から あった。
質問を求められた。「写真撮影はオッケーか?」「非常時には何かボタンを押す
と座席ごと外に放り出されパラシュートが開くのか?」
といったトップガンの映画を想像した質問があったが、さすがにその仕掛けはな
い。大佐は笑顔でグッドクエッションと交わしていた。

オスプレイが待つ場所にマイクロバスで移動した。着いたその場所 にはマスコ
ミのカメラが待っていた。
もちろん、小山町長の乗り込む姿を撮るためだ。

耳栓とヘルメットを渡され装着した。2つの回転翼が引き起こす下 向きの気流
に煽られる。後部のハッチが降ろされ、そのスロープ を昇る。
それが出入り口だ。壁の両側に12席ずつシートが無機質に並ぶ。旅客機のような
客 席が並ぶ姿ではない。
天井は配線、配管がむき出しだ。四点支持のシートベルトで体を固める。町長は
特別にコックピットの中に入った。
後方のハッチを完全に閉めずに機体はゆるりと動きだし、すっと浮き上がった。
2つのローターは互いに外側に向けて回転している。

そのローターは水平から徐々に傾き、機体は斜めに上空に上がっていく。最終的
に垂直になりプロペラ飛行機のように飛んでいく、
最高速度は 約555km/h。これに比べ同規模の ヘリコプター
は 約315km/h 。 あっという間に駿河湾上に達していた。
この上ないような上天気だから、戸田や土肥が良く見えた。旋回すると清水、三
保の松原が視線の先にあった。
軍用機だから、外がよく見えるようには設計されていない。そのため、今回は特
別に後部ハッチを開けたままの飛行だった。
高度が低いので、乗っている我々には気圧が低い、低温といった問題はなかった。

その後、沼津市を眼下にベルナールブュッフェ美術館、裾野市の運動公園を過ぎ
て、あっという間にキャンプ富士に戻り、垂直に地上に降りて いった。
20分間の体験飛行は無事に終了した。
国境近くの島々が物騒になっている現実を考えると、水平離発着が可能なオスプ
レイの配備は十分に考えられることだろうと思う。(おしま い)



  


Posted by Qさん 大魔人 at 23:32Comments(0)

2016年05月26日

誓いの丘



目の前に見える富士山の雪が日に日に少なくなっている。
須走口五合目に現れる「幻の滝」も例年なら6月まで見られるものが
今月で終わりそうだ。7月10日の富士山山開きは雪の心配は全くなく
スタートしそうだ。

定期購読しているダイヤモンド・ザイの読者の情報交換スポットにふと目をやると
静岡県駿東郡小山町に寄附します。選んだ理由はアイリスオーヤマのふとん乾燥機が
欲しかったことと、寄附の使い道に私の好きな富士山がよく見えるビューポイン
ト「誓いの丘」の整備があり、応援したくなったからです。(東京都26歳女性)との投稿があった。
嬉しくもあり、相当にドキッとした。

他の寄付項目である重要文化財の保全・利活用については、その一つである「森
村橋」の修復設計の委託を発注しようとしているし、金太郎生誕の地小山町にある「金時
公園」の再整備も来年度工事をしようと準備に入っている。
「誓いの丘」は何にも手を付けていない。
彼女の声に背中を強く押された気がした。

27年度8億円、今年度末には20億円に達するとみている。その15%ほどは富士山に
関わることへの寄附だ。
始動しよう、皆の期待に応えるような富士山が目いっぱい映える公園の実現に向
けてね。



  


Posted by Qさん 大魔人 at 23:26Comments(0)

2016年05月17日

オスプレイ搭乗記(その1)


「溝口さん、オスプレイ乗ってみますか?」「え!乗せてくれるん かい?」
ここ小山町には陸上自衛隊東富士演習場がある。米海兵隊が、この 演習場で離
着陸訓練を行い陸上自衛隊が2018年までに17機導入予定に なっている
MV22オスプレイに乗せてくれると言うのだ。米軍のキャンプ富士司令の大佐から
の招待だ。

招待状には「2012年 の日本への配備以来、MV-22オスプレイは国防と災害救済の
両面において同盟国 への支援に変化をもたらしまし た。
オスプレイは太平洋地域において広範囲に利用され、ごく最近では熊本の災害復
旧の一助に使われました。高度な能力を有する当航空機の
高い需要性ゆえ、作戦運用や訓練以外で使用されることは極めてまれでありま
す。海兵隊司令部はこの航空機をさらに知っていただくために、
私どもの密接な隣人である静岡県、山梨県の皆様へ、まれではありますが体験搭
乗を許可いたしました。今回限りの機会となります。」と書か れていた。

これに対し日本側メディアのコメントは「安全性に対する地元の不 安の払拭や
ヘリコプターに比べての高速性や運搬性、
飛行距離の長さをアピールする狙いがある」であった。

初めて町の上を飛んで行ったときこそ騒ぎはしたものの、市街地の 上を飛ばな
いようにしている配慮もあってか、最近はあまりその 声も聞かない。

今回の招待は無論私にではなくて我が町小山町と同じく東富士演習 場がある御
殿場市、裾野市の首長そして知事が招待された。
でも応じたのは小山町長だけだった。「首町の搭乗が安全性のアピールに利用さ
れるかもしれない」が、乗らなかった人の弁だ。
我が町長は「断る理由はない、乗ってみなくちゃわからない」との考えだ。

 それで席に余裕ができたのかわからないが、職員まで席が廻ってきた。私には
断る理由どころか、乗ってみたい気持ちだけだ。
「ななつ星IN九州」はお金と抽選に当たる運があれば誰でも乗れるが、オスプレ
イ はそんなわけにはいかない。

5月10日の予定が天候を理由に12日に延 期された。この日はもうこれ以上はない
という好天。富士山もくっきり見えている。(つづく)



  


Posted by Qさん 大魔人 at 02:34Comments(0)