2019年02月26日

一関市への旅(その3)



この日は藤倉さんの新築のご自宅にお世話になった。普段はご両親と同居しているので、この家は週末の夫妻の家と言う。

やるじゃないか!配慮の行き届いた家だ。奥様のこだわりが随所に感じられる気持ちのいい家だ。

この夜は意識不明直前まで呑んでしまった。翌朝は、今回の旅のメインイベントである氷上のワカサギ釣りだ。

明日4時に出かけるぞと意気込んでいたが、夜の宴の充実ぶりに5時に出発と言うことになった。

就寝は23時を回っていたが、目覚めは5時前。冷え込みは相当だ。藤倉さんのワーゲンにはすでにワカサギ釣り具セット

が乗せられていて、釣り場である一戸町奥中山地区にある大志田ダム、通称「菜魚湖(ななこ)」に向かった。

ほぼ青森県境まで北上だ。車内に示される外気温はマイナス10度を下回っていた。でも雪まみれと言うことではない、

例年になく暖冬の様を呈している。ダム湖上は氷そして上に積もった雪の白銀の世界、

そこにカラフルなテント群が見られる。テントを張って、その中でワカサギ釣りを楽しむのだ。

これなら寒さからある程度身を守ることができる。わかさぎ釣り券を600円で購入、早速湖面上に降りていく

、魚群探知機まで用意しているが、狙いを定めてドリルで穴を掘りはじめる。

3か所ほど掘ってテントを架けて釣りの仕掛けをする。ワカサギは小さいから自ずと釣り糸は細く、釣り針も小さい。

釣り針は5,6か所付いていて、これに蛆の類の生餌を付ける。これが難儀だ。

小生の体躯にはここまで細かな作業にはなかなかついていけない。適当に餌を付けて氷の穴から糸を降ろした

。時計はすでに8時を指していた。藤倉さんの釣り糸にはすぐに当たりがあり、3匹ほどのワカサギが釣り上げられた。

小生の糸にはその気配が感じられない。せっかく来ていただいたのに、釣れないのはまずいと、

藤倉さんが相当に気をもんでいた。間もなくすると一匹を釣り上げることができた。

少々コツがわかってきた。釣れれば面白い、結果30匹ぐらい、藤倉さんの1/3くらいは釣り上げた。

ワカサギのてんぷらを是非にと、コンロと鍋そしてサラダ油をおもむろに出し、銀色に光るワカサギに

天ぷら粉をふり揚げた。軽く塩を振り、口にほおりこむと、これまで食べてきた多少苦みのあるそれとは

全く違うものであった。鮮度が命か!美味い、旨い、ひたすらにウマイ。ワカサギの実力は悶絶もんだ。

(つづく)


  


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2019年02月22日

一関市への旅(その2)



「訪ね来て見よ 岩手の里に 世にも稀なるこの景色」と唄われる猊鼻渓に到着、

杉の木の竿で川底を押して進む舟下りが不変の人気だ。ご多聞に漏れず海外の

お客さんも相当に見られる。団体バスでやってきているのかと思いきや違う、個人旅行だ。

もはやインバウンド客の6割はリピーターだ。となれば個人旅行が多くなるのは必然、

世界遺産の中尊寺から十分に射程距離にあるから、なおのことだ。

冬は寒さ除けにビニールハウス状態にして足元は練炭を熱源にしたこたつが並ぶ。雪見酒としゃれたいところだが、

雪は無し。それでも日本百景のことはある。石灰岩層が砂鉄の含まれる川に浸食され岩壁が続く。

新緑、紅葉の時期も相当に良さそうだ。1時間半ほどかけて往復して戻ってくることなる。

折り返し地ではいったん下船し、散策そして川の流れをはさんで岸壁にある穴に素焼きの「運玉」を投げて

入れば願いがかなうと言うアトラクションがある。5個で100円、錆びついた肩にコントロールは無い。

藤倉さんが買ってくれた10個の運玉は空しく岸壁に跳ね返された。船のそばには餌を期待して鴨が寄ってくる。

この餌やりもかなり面白い。行き交う船はいずれも満員、20人ほどの㈲げいび観光センタースタッフを

優に雇用できるビジネスになっている。ちなみの乗船料は1600円也。(つづく)


  


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2019年02月19日

一関市への旅(その1)



昨年の冬は山中温泉に出かけた。さて、今年はどうする?寒い時には寒いところに行くことにしよう、

すると岩手県一関市役所の藤倉さんが思い浮かんだ。十年前に職員研修の講師を頼まれたのが、

きっかけで縁が続いていた。雪の猊鼻渓をこたつ舟に乗って一杯やったことが忘れられない。

2月の三連休を利用して行ってみようと電話をしてみると「日本食と食文化によるインバウンド誘致

SAVOR Japanネットワーキング全国大会があること、天下の奇祭『水掛祭り』、『第12回せんまやひな祭り』

もあっからおいでなさい」とありがたい返事。寒波がやってくると天気予報は言っていた。

確かに2月9日東京の朝は雪が降っていたが、新幹線車中から見る風景には殆ど雪は無かった。

一ノ関駅に到着すると西口に10年ぶりに会う藤倉さんが待っていてくれた。実は顔をすっかり忘れていたが、

会うなり直ぐに10年前の記憶に戻してくれた。

早速、こたつ船の舞台の猊鼻渓に案内してくれるとのこと、船に乗るには少し時間があると言うことで、

「石と賢治のミュージアム」に案内してくれた。敷地内にある旧東北砕石工場は宮沢賢治 が勤務した工場で、

1924年 に創業したものである(1978年操業停止)。「みんなのほんとうの幸せ」を求め、理想郷創造に邁進

した宮沢賢治と工場主の鈴木東蔵の心と生き方に触れるミュージアム。「雨ニモマケズ」が生まれるまでの足跡を、

手紙や写真で説明している。また、賢治が東山を訪れるきっかけとなった旧東北砕石工場も併設している。

ここに賢治を囲んでの人形があり、一瞬本物かとギョッとする。賢治はどれだと思う?の問いかけに一発正解。

流石と褒められた。思想家、童話作家、農学博士のイメージからその姿を当てただけのこと。

小学校の時に講堂で見た「風の又三郎」の白黒の映像の一場面を思い起こす。

ミュージアムに沿うように走る大船渡線の駅がすぐそばにある。ここに何とポケモン列車が停まっていた。

東日本大震災で被災した子供たちに笑顔を届ける主旨で始まったのが2012年、人気衰えず。

親子の笑顔であふれている様はなかなかいいものだ。(つづく)



  


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2019年02月13日

日本初のシェア型レストラン「リダイン ギンザ」



冬の一関市に出向く日を前に東京に泊まることにした。夕食をいつもは長女と共にするが今回はお相手できないと言う。

ならばと、東京在住の知人を誘って食事をすることにした。

先月WBSで放送していた銀座のシェアレストランが気になっていた。

ネット予約して出かけることにした。

これまで、料理人が自分の店を持つためには、物件探しに始まり、厨房設備やレジへの投資、スタッフの採用などで、

1,000万円近い資金が必要だ。腕利きのシェフでも、資金面の不安から、店を持てない。

そこで、この店「re:Dine GINZA」(リダイン ギンザ)は、キッチン設備や客席、ホールスタッフを複数の

シェフでシェアすることで、月額5万円+初期費用20万円で銀座にお店が出せるという仕組みだ。売り上げの何割かを店に払うことになっている。

120席の客席と、食の頂点を目指す5人のシェフが待っている。食事の後には投票が待っている。NO1は店が持て、最下位は入れ替えになる。

 いただいたメニューのメモ書きをしなかったので、説明は写真に譲るとする。3人で料理をシェアしたのだが、

取り分けて出してくれることはありがたかった。料理は相当に力が入っていて、いずれも間違いない。

ワイン飲んで3人で2万円程、ネットで予約すれば割引もある。行かれることをお勧めしたい。


  


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