2018年12月11日
式根島への旅(その3)





翌朝、網を上げて民宿庭で網から伊勢海老を外し、よじれた網を整え次の出漁の準備する作業が
待っていることをこの時はまだわかっていなかった。厚正さんからの事前説明は今回に限らず常に無いのである。
温泉後は昼食を買いにお店に入った。式根島では人口580人に関わらず小さいけどスーパーが5軒ほどある。
昭和50年代には民宿105軒、人口1000人超え、今でも50軒程の民宿は健在、夏場は大いに賑わうとのこと。
確かに夏場のみ営業するであろうお店に何件か目にしている。入ったお店で目にした「たたき丸」な、なんだこれは?
「たたき」とは島の近海で獲れたムロアジ等をすり身に調味料と重曹を入れたもの、中に漬物やハムとチーズ等を
個々に入れた真ん丸のお握りに「たたき」を回りに付けて、揚げたものだった。なかなかイケる。
3個買って、最後のひとつを手にしたときだ。クサヤと包みに書かれていた。
確かに臭い、どこかで嗅いだことがある代物だ。そ、そうだ、台湾の臭豆腐だ。
知らなければ、腐っているものと捨ててしまいそうな臭いだ。宿の夕食にクサヤを頼んだことを後悔した。
やみつきになる味と言われたりもするが、ちょいと小生には無理であった。そのたたき丸を食べながら眼下に
見たのが泊海水浴場、美しい入り江だ。この時期が泳いでいる人はいないが、シーズンであれば相当に人を集めるだろう。
前述した通り、トイレ、シャワー、バリアフリーと快適な海水浴場になっている。その後は、厚正さんが20回近く通う
ことだけあって勝手知りたる林間散策コースをすたすたと進み、「神引展望台」に出た。周囲に高木は無くハイビャクシン
がある程度で、遠く富士山も眺めることができる。絶景ポイントだ。翌日に「唐人ジシロ」と「隈の井」という同じく
死ぬまで1度は訪れたいと言っても過言でないビューポイントに行ったが、台風並みの強風にあってゆるりと
景色を楽しむことができなかった。そんな時だからこそ荒れ狂う海を眺めるのも一興かな。
林間コース以外の普通の道を歩くのも快適だ。二車線しっかりあって車は来ない。
締めの温泉に「憩いの家」に入ることにした。大人200円だ。泉源は地鉈温泉と同じだ。(つづく)
Posted by Qさん 大魔人 at
21:23
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2018年12月11日
式根島への旅(その2)






厚正さんが発行する「雑報」の中にも何度か登場している海辺というか海の中にあるような温泉だ。
地鉈の名が示すように地面を鉈で割った先に温泉がある。トコトコと海岸に降りていくと、
岩場がつくる溜りを見ると温泉がブクブクと涌いている。そこに海水が波として流れ込み、
いい湯加減になっている。誰もいなかったが、水着着用は必須。海パン一丁で早速、いい湯加減の湯壺を探して入る。
海水の満ち引きで湯の温度が次々に変わるのが面白い。体が暖まれば、海で泳ぐのも一興だろう。
厚正さんは当たり前の顔して初冬の海に出ていった。翌日も行ったがこの時は干潮で湯壺に海水が入ってこないので、
どこも熱過ぎて入れず、限られた狭い湯壺の中に二人寄り添うように入った。次は足付温泉に向かった。
ここは名の通り足湯が適当かな?入るにはぬる過ぎる。ここは見るだけで次に松が下雅湯に向かった。
ここは港そばで入りやすい温泉だ。子供たちも安心して入る浅いプール型で、木のデッキもトイレもシャワーも用意されている。
これら温泉は全て無料に関わらずだ。流石は東京都の島である。この日は伊勢海老の解禁日で漁船が出港を待っていた。
12時30分を過ぎた頃、10槽程が一斉に出ていった。遠くへ行くのかと思いきや岸近くに網を入れていた。
この中に泊まっている民宿池松の主もいた。(つづく)
Posted by Qさん 大魔人 at
08:11
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