2005年03月29日
黒川温泉の戦略(その2)

目標は「全体を変えること」地域全体を自分の旅に見立てて、まずきれいにすること。
いくらイベント打ったとて、足元、つまり個々の旅館や地域の魅力づくりができてなければ効果なし。
「目先のこと、たった今ばかりを望んでも、結果は出ない。
望むものは長い期間をかけて努力して手に入れる。」
各旅館の看板撤去し、黒地に白共同看板の設置している。
結局のところお客様の気持ちになって建物や庭をつくる
という「志」があるかどうかが試されているのだ。
日本に来る外国人観光客550万人程度世界35位
世界一のフランスは7600万人 なぜ日本に来る
外国人が少ないのか?日本らしい風景がないからだ。
地方が都会の景観を真似したからだ。
黒川温泉に来るお客様は確かに増えた、理想的だと
思う時こそ、最悪の事態の始まりだ。
歓迎する「心」を忘れる。心の乱れは細部に表れる。

「癒し」の技術
技術(1) いい景色は「悪い条件」 一望できるホテル、
レストラン今どき繁盛せん。景色より雰囲気。
技術(2) 全体像を「絵」にする 全体像の把握が
終われば細部のつくり込み 見た瞬間に人に感動を与える
技術(3) 奥を光らせる 奥を見たいという本能 渋い看板
だけ建物は見えない。駐車場から建物を見せない。
技術(4) よい風呂 悪い風呂 庭師の日本庭園で鯉が
泳いでいるような露天風呂ではあかん。自然な石の配置
10年前からそこに植わっているような見せ方
技術(5) 雑木で四季の変化を出す コナラやヤマザクラ
などまっすぐにスッと伸びる木があると建物を引き立てる。
サカキやツバキのような成長の止まったような木では生き
生きしたものにはならない。冬の枯れ木ばかりの中に入れ
るといい。近くから見る自然は蔵王が一番。
技術(6) ビル型旅館の改造法 入り口周りに雑木
中を完全な民家調にし和の世界とふるさとをつくる。
外壁を落ち着いた色へ
技術(7) 「隅っこ」から始める できることから
床の間に大きな花でなく、座卓の一輪挿しを
お客様は「ゆっくりとした、くつろげる」雰囲気
を求めているのであって女将の挨拶回りでない。
着物も必要ない、動きにくくて窮屈、それより
お客さんへのサービスに集中できる環境をつく
ることができればいい。うちは作務衣を着ている。
(おしまい)
※写真は由布院玉の湯の中庭と山荘無量塔の玄関
いずれも日本屈指の旅館 ここに「癒し」のデザインがある。
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その5)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その5)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その4)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その4)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その3)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その3)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その5)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その4)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その4)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その3)
由布院・長湯・九重大吊橋視察報告(その3)
Posted by Qさん 大魔人 at 11:30│Comments(0)
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