2020年07月25日

足柄駅交流センター建設物語(その4)



この小型建築に隈デザインが凝縮されている。色は白か黒身が強いチャコールグレーの2色のみしか使われていない。

サッシの色も合わせてある。トイレ等のサインがオリジナルで既製品は使っていない。

聞くところによると建物ごとにサインのデザインが異なり、その専門の職員がいるとのこと

。軒線をすっきりとさせるために軒樋は無い、人の出入りがあるところは軒先にアングルを付けることで

雨水を通路には落とさないようにしている。透明のガラスへのぶつかり防止に丸い金属プレートが

貼られていることが多いが、ここは特徴的な垂木の線を象徴するが如く細い白テープが貼ってある。

床レベルからサッシ枠を見せないような収まり等、細部にわたりこだわりが見え隠れする。

そうそう、夜の景への配慮も秀逸で美しい。

どう使いこなしていくかに、こちらの力量が問われる建築と言うのもいい。変化が楽しみだ。

この完成を見た今、そろそろ小山町の舞台から去る時が来た。6年と4か月が経とうとしている。

任され仕事は思う存分満足のいくものができた。町民も満足していると思っている。

次はオファーのあった4つの自治体から最も近い神奈川県南足柄市にトラバーユすることにした。

役職は企画部参事兼都市部参事で実際に机が2か所に用意されている。仕事は老朽化した施設の戦略的改修や

不要となった公共施設の後利用、対象エリアの活性化等、課題は山積だ。

どこまでできるか未知数だけど、鮮度がモチベーションを高めさせる。お楽しみはまだまだこれからだ。

(おしまい)



  


Posted by Qさん 大魔人 at 21:17Comments(1)