2018年06月16日

江之浦測候所を体感する旅(その4)



 こだわりの極みを感じる建物の水廻りが気になる。トイレには設計者の力が入る。ステンレスと石、エッジの効いたデザインが光る。
小便器は飛散が極小つまり汚れない機器が使われている。大阪の地下鉄のトイレと同じだ。小山町で手掛ける小便器にもできる限り
この機器を使うことがしている。どこが違うって、跨いで使用するようになるため、筒から出てから壁に到着する距離が短いからだ。
トイレ談義はこのぐらいにして、見学コースに戻ろう。

「夏至光遥拝100メートルギャラリー」が本施設の唯一の屋内展示場だ。海抜100m地点に長さ100mのギャラリー、
夏至の朝、海から昇る太陽光はこの空間を数分間に渡って駆け抜けるという。「測候所」という名を付けた一つ目のこだわりを見た。
大谷石の壁に片持ちの屋根を設け可能な限り大きなガラスが自立して立っている。透明感のある空間から気持ちのいい展望が開ける。
壁側には7点の杉本博司氏の写真がぽつりぽつりと並ぶ。いずれも海の景だ。(つづく)


  


Posted by Qさん 大魔人 at 22:42Comments(0)