2011年09月08日

アメリカポートランドの旅(その15)




ポートランドの都市計画のさらなる特徴は、都市の成長管理にある。
ポートランド都市圏には、当該エリアの土地利用を含む長期ビジョン
や総合計画の作成を担当している”メトロ”と 呼ばれる地域政府が
設けられ、都市化すべき地域と開発を抑制する地域とを明確に区分
する都市成長境界線を定めている。

日本の線引きは都市エリアと農振エリアの区分にあり、都市エリアの
規模は人口フレーム、工業生産フレームにより理屈の上では定められている。
でもポートランドはちょいと様子が違う。
LRT等の公共交通の整備と都市成長境界線による規制を巧みに生かし、
境界線内側の荒廃地の再生や土地の高度利用を進めることで、
都市の成長管理を戦略的に進めている。

日本は都市内部の区画整理や再開発を進めるが工学的な計画過ぎて、
暮らすことに立脚していなかったり、老朽や荒廃を解消をせずに開発
の容易な郊外に都市エリアの拡大を進めたことが、衰退気味の地方都市
になっていく一因かなと思う。(つづく)

  


Posted by Qさん 大魔人 at 23:07Comments(0)