2015年06月18日

データの見えざる手(その1)



毎朝テレビ東京のモーニングサテライトを見ている。そこに 「リーダーの栞」
というコーナーがありお勧めの本を紹介している。そこで紹介されたのが「データの見えざる手」。
「どうすれば幸運に巡り会えるか」という問いを科学的にアプローチする。
人の行動を感知するセンサーの膨大の記録から読み解くというのだ。
よく耳にするビックデータという代物だ。

文中から気になったことを書き出してみる。「休憩中の会話が活発だと生産性は
向上する」、コールセンターを事例にしている。スキルが受注高を支配すると考えがちだが、
実は休憩所での会話の活発度に相関があるというのだ。

そこで、休憩時間の活発さを向上する施策として、同世代の4人チームで休憩を
同時 にとるようにしたというのだ。
その結果、休憩中の活発度が10%以上向上し、その結果、受注が13%向上したと
いうのだ。
活発な現場では生産性が高まり、活発でない現場では生産性が低くなるのである。
人の行動は周りの人の影響を強く受けるから、連鎖反応を起こし身体活動の活発
さが拡がっていく。
結果、身体運動の活発、会話中が活発な職場はハッピネスレベルが高く、生産性
も創造性も向上する。


文中にある日立の例が面白い。筆者は日立製作所中央研究所の 主管研究長だ。
話はそれるけど先月の
日経新聞の「私の履歴書」欄は日立製作所相談役の川村隆氏の「傾いた巨艦の立
て直しに挑む」
日立再生の話はとてつもなく興味深かった。


話を戻すと、過去にあった日立の秋の大運動会のことが話題だ。運動会にかける
エネルギーが尋常ではない。
運動会前はあまり仕事をしていない。棒倒し、綱引きの作戦会議に出られなかっ
たときに先輩から
「運動会と仕事とどっちが大事だと思っているんだ」 とっさに「も、もちろん
運動会です」


90年頃のバブル時代に個人主義的な雰囲気が強くなり もうそんな時代ではない
という声に押されて運動会は
消えていった。失われた20年間のスタートの時期、IT化の始まりの時期、現場の
活発さがしぼみ始める。
運動会という会社の一大行事は集団で身体をはって現場の活性化を高め、その結
果、仕事の生産性を飛躍的
に高めていたと考えられる。仕事を削ってでも、やるべきことだった。

やっぱり、知人の鈴木厚正氏曰くITより会えてーかな。(つ づく)


※写真は7月25日(土)の小山町の夏のイベントです。どうぞ、お越しください。




  


Posted by Qさん 大魔人 at 22:39Comments(0)