2011年05月23日

庭大改造(その2)


どうしよもな く住みにくい家を建替えたく、設計していいかと父に尋ねたところ
「一級とったらな」と言われた。晴れて合格後、住宅に関する大量の本を読み漁り、
基本設計に取り掛かった。建築家吉田五十八の建築のプロポーション、ディテール、
宮脇壇の住宅の思想に特に学ぶべきことが多かった。
そして、最も影響を受けたのは職場の先輩諸氏だ。特に岩田さんには最初の案に対し
「こんな建売に毛の生えた程度じゃ話にならない。」
2案は平面、立面、矩計まで描き進んだけど、今いち。
父からは平屋で建てて欲しいとの注文も入り、あえなく没。

平屋でそれな りに面積が広くなると日当たり、風通しの悪い部屋ができてしまう、
そこで辿り着いたのが中庭プランだった。後に上司が「人、自然の招来」とコピーを
付けてくれた現在の家が誕生した。
ただ、父はすでに他界。何とか初盆に間に合わすことができた。
建築も電気も現場監督は小生と同じ歳、28歳のトリオで 造った。
玄関先の深い軒と水平線そして玄関に入ると地窓を通して見る中庭がウリである。

ところが庭は 造園業者にほぼ任せ切りだった。門戸を引くと建替え前からのソ
テツがあり、
枝ぶりのいいマキの木が植えられ足元にはサツキが密植されていた。
今思えば、公園を造る造園業者であって、庭をつくることを頼むところではな
かった。
この庭が荒れはじめてからは、どうにも良くない。(つづく)

※中庭の写真  口の字型のプランになっている。





Posted by Qさん 大魔人 at 21:38│Comments(0)
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