2009年08月28日
西日本新聞連載(虫庭の宿第96回)湯布院映画祭
8月26日から30日第34回湯布院映画祭 そう、ちょうど今やっている。
昭和51年の立上げの頃を中谷健太郎さんが「たすきがけの湯布院」(ふきのとう書房)でこう語っている。
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「大分良い映画を見る会」の伊東雄、田井肇、三宮康裕といった面々が殆ど
狂気の働きを見せてくれた。
たった4日間の湯布院映画祭をを実現するために、
一年間を仕事場で働き、半年間を映画祭の準備のために夜更かしし、前夜祭を入れて
5日間、殆ど寝ずの番で由布院に詰めて、そして「結果の赤字」を給与の中から月賦で払うのだ。
さらに東京出張所長を名乗って自費自前で奔走し、作品の貸し出しからゲストの口説き落しまで、
のっしのっしと進めてくださった映画評論家の白井佳夫氏、渡辺武信氏ほか、たくさんの支援、参画、
協力者の方たち。その名前を書き並べるだけで、一冊の本になる。
殆どの演者、ゲストにノーギャラをお願いし、地元の宿屋には一人一部屋の特別料金を佐伯印刷には
ほとんど実費を・・・。
商店はパンフレットに助勢広告。航空会社は半額か、無料。映画会社はフィルムほぼ無料貸し出し。
パーティーのご馳走も、関係者の持ち寄りの山。
ゲスト、参加者を受け入れるサービスは実行員会のほかに、観光協会・旅館組合の役員が殆ど出ずっぱりで
これに当たる。町は小額ながらも補助金を組んでくれ、町長がパーティーからシンポジウムまで、
べったり個人参加して、祭り気分を盛り上げてくださった。もちろん会場の公民館は使用料無料。
職員は全員が特別態勢。切符の売りさばきには観光協会役員が足棒、軒並み芋づる作戦。
町外の人までが、汗だくで奔走してくださる。もう無数に近い人たちの「応援」と「心意気」の固まりだ。
ありがとう、由布院の盆地を好いてくださるみなさん。***
湯布院映画祭 http://www.d-b.ne.jp/yufuin-c/
Posted by Qさん 大魔人 at 23:03