2009年03月01日
夜の美術館と現代アートIN掛川(その2)
----- Original Message -----
From: 溝口久
Sent: Sunday, March 01, 2009 10:54 PM
Subject: 夜の美術館と現代アートIN掛川(その2)
美術館の後は「現代アート茶会」だ。茶室に前庭にある紅梅は満開、
ライトアップされ、根元にある小さな池に紅梅の姿がそのまま映りこんでいた。
振り返ればガラス戸にも、その姿が反射し、闇の演出が続く。
路地を通り本格的な茶室ににじり口から入る。中には和蝋燭が部屋中を照らす。
蝋燭の火と狭い茶室に押し込まれた12人が放つ体温が中を暖めた。
ゆずの味がする煎茶が銘々に出され、お軸の説明があった。
闇の中で要所のみが照らされ、花に、軸に、お茶に、皆の気持ちが集中し、
これまでに経験の無い茶会となった。
この後、美術作家の中村ケンゴ氏が創ったアクリル製の“なつめ”を愛でながら、
ワインに地元素材に徹底的にこだわったオードブルを頂戴しながら、お抹茶で締める
第二弾の茶会が用意されていた。
掛川の夜に至福のひと時を過ごすことができたことに「掛川の現代美術研究会」
に深く感謝する次第です。(おしまい)
おまけ:その1を読んだ日本を代表する建築設計事務所「日建設計」の若林さんから下記
のメールが届きました。氏の最近の話題作は名古屋駅そばにあるスパイラルタワーです。
大学の後輩に彼がいることを嬉しく思います。建築の仕事に戻りたい気分ですねえー
***二の丸美術館は、掛川市庁舎に続いて、小生が設計の担当をさせて頂いたもので、
このような会が開かれていることを大変、嬉しく思いました。
榛村市長の時代に、掛川のご出身で、東京にお住まいになられていた木下様と言う方が、
自らコレクションをさてれいた煙草道具と、美術館の建設資金を寄付されることになり、
この美術館の計画が始まりました。
当時、木下様は既に健康状態が思わしくなく、故郷である掛川市への報徳の思いと
コレクションが散在しないようにと、市へご提案されたと伺っています。
残念ながら、木下様は、二の丸美術館の完成をまたず、故人となられましたが、
このようなお話を、天国できっと喜んでおられると思います。
城址に建つことを考えて、できるだけ建物の高さを低く抑えようと思い、
もともとあった敷地の高低差を生かして、低い敷地の方に2層分の高さの大き目の展示室を、
高い敷地の方に、背の低い小さめの展示室とした構成です。
屋根の瓦は、わざと焼きムラのあるものを使い、天守閣から見下ろされることに配慮しました。***
※写真は、中村ケンゴ氏の作品:アクリル製の“なつめ”と茶杓
Posted by Qさん 大魔人 at 23:04