2017年10月13日

岸和田への旅(その4)



だんじりの一番の見どころは地車が角を曲がる時である。勢いよく走りながら直角に向きを変える。
4tを超える曲がる機構を持ち合わせないだんじりを走りながら強引に角を回す操作は容易ではない。
だんじりは定められた曳行路を何周も何周も駆け巡り、そして曲がり角ごとに「やりまわし」を行う。
その迫力とスピードにおいては他の山車には見られないものだ。たいていは、スピードを落とし慎重に行われる。
浜松で言う屋台の巡行の時もそうだった。
 だんじりを前へ前へと曳く青年団、旋回のきっかけをつくる前梃子(まえてこ)、舵取り役の後梃子(うしろでこ)、
後梃子に合図を送る大工方、それぞれのタイミングを合わせるのが難しく腕の見せどころである。
速く、正確に「やりまわし」を行うには、それぞれの持ち場を受け持つ各団体の息が合うことが重要となる。
それがうまくいかないとだんじりが横転したり、建物に突っ込んだり、前梃子がはさまれたりで、時に死亡事故にもなる。

特に気なった役が「前梃子」と「大工方」だ。
 「前梃子」はコマの回転を制御するために道路とコマ面の間に木を差し込む。
やりまわしの時、内側の前梃子は旋回のきっかけをつくり、内側のコマの回転を抑え、だんじりを曲がりやすくする。
だんじりが回り込み過ぎて塀や建物とだんじりに挟まれる事故もある非常に危険な役だ。
何と言っても花形は「大工方」だ。だんじりの大屋根や小屋根に乗り、団扇を手に華麗に舞う。
揺れるだんじりの屋根の上を棟を飛び越えて舞う。これが実にカッコイイのだ。
また、だんじりの前方が見えない後梃子に進行方向を屋根を団扇でたたくことで指示している。(つづく)






Posted by Qさん 大魔人 at 22:29│Comments(0)
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