2018年08月20日

北海道への旅(その3)



翌朝はアイヌ文化に触れるプログラムが用意されていた。白老町にバスで移動、ポロト湖畔に着いた。
ポロトとはアイヌ語で「大きな沼」を意味する。
「イランカラプティ」こんにちは アイヌ人の血を継ぐ人が迎えてくれた。竹でできたムックリという民族楽器、口琴と言われ
「ビヨンビヨン」と独特な音が響く。これに合わせアイヌの文様の民族衣装を着て踊りが繰り広げられる。丹頂鶴が舞っている姿かな?
ここでランチ、鮭を炭焼き、鮭の汁物、外で皆でする食は旨い。少し遠くに目をやると何やら工事中。「国立アイヌ民族博物館」だ。

日本の先住民族であるアイヌの尊厳を尊重し、国内外にアイヌの歴史・文化に関する正しい認識と理解を促進するとともに、
新たなアイヌ文化の創造及び発展に寄与するというもの。完成は2020年4月、完成が楽しみだ。何しろ「国立博物館」なのだから。
地元では年間100万人との期待の声が上がっている。

次の視察先は、千歳と札幌の間に位置する長沼町だ。グリーン・ツーリズムを学ぶという。役場の担当者が説明してくれた。
農家民宿・体験交流「美しい自然の中で爽やかな感動体験」がキャッチコピー、農業体験が感動とは小生は思えない。
というのも小さな時に皆が遊んでいるにもかかわらず、さんざん農作業を手伝わされたからだ。
でも経験のない子供たちは違う、そもそも畑でできる過程を見ずに店に並んでいる野菜しか見ていない。
ましては農作業などやったことも無い。

その体験が感動、いやいやそれだけじゃない、疑似家族の関係が生まれた時に感動が生まれる。
「自分の子供や孫が里帰りしてきたときと同じ気持ちで接します。
そのため家の決まりや約束を守らないと叱られることがあるかもしれませんが、寝食を共にする中で人の優しさや、家庭の暖かさを感じてもらえると思います」とパンフに書かれている。

食事は受け入れ先の農家の家族とともにつくる。ここが二つの意味でミソだ。一つは料理と床を用意する宿屋業とは違う、
よって旅館業法の規制の規制には基づかないということ、もう一つは「食育」にあるという点だ。農家で作った野菜が直接食卓に上り、
本物の野菜の味を口にする意味は大きい。

この農家民宿の受け入れ先は、な、なんと122軒もある。農家戸数755戸の長沼町にこれほど多くの家が参加していることが驚きである。
1軒当たり4,5人程度、2泊3日が標準で1泊2食8,000円となっているので16,000円/人。夏のシーズンで毎日休むことなく受け入れて20組100人だから160万円、北海道の大規模農家の収入から見れば大きな額とは思えない、経済ではなく生み出す交流の対価が大きいことと思う。
だから、これだけ多くの農家が参加しているのだろう。(つづく)





Posted by Qさん 大魔人 at 23:02│Comments(0)
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